大阪の社労士事務所
社会保険労務士法人 上村事務所

企業様の立場に立った、残業代の未払い・請求の問題や
事前対策などのトラブルから企業様を守ります

就業規則作成、変更

1.就業規則はなぜ必要なの?

就業規則は事業所の雇用のルールを定めたものです。

数名の事業所の場合社長の考えが一つのルールとなりますが、労働者の人数が増えるといろいろなケースが出て来て、書面にした共通のルールが無ければ様々な労使トラブルの原因になります。

又、ルール作りは少人数の早い段階の方が作り易いと思います。
良く就業規則を作ってしまうと「自社がそれに縛られる」、「労働者に悪い影響を与える」という事業主様は実際に居ますが、昨今のインターネットが普及した時代、下手すると労働者の方が労働法について詳しいといった事も考えられ不審を抱きながら人間関係が上手く行かなくなって「労基法違反だ!!」と言って労働基準監督署に行くケースが非常に多いです。
もう隠せません!
ならば先に作って義務を行使して権利を主張できる就業規則を作っても良いと思いませんか?

2.弊社の就業規則作成支援の考え方

弊社は就業規則を作っていく過程で事業主に「就業規則の各条文についての意味」を詳しく説明させて頂きます。

なぜ、試用期間があるのか?なぜ休職期間があるのか?等をご説明させて頂き、会社に合った就業規則の作成に努めます。
就業規則は一度作成して監督署に届け出ると不利益に変更する事はなかなか容易なものではありません。

よく本屋に雛型集が並んでいますが各条文の意味を理解せずに雛型を元に作成するのは少し危険かも知れません。

就業規則は内容によっては会社にとって武器になります。会社を守ってくれます。
是非お手伝いをさせて頂けませんか?

3.就業規則の基礎知識

就業規則の届け出義務

常時10名以上の労働者を使用する事業主は労働基準監督署に就業規則を作成、届け出なければなりません。

常時10名以上って?

常時使用する者とは、例えば1週間に1日しか出勤しない労働者も常時使用する労働者に該当します。
よって正社員が7名、週に3日のパートが3名いれば常時10名以上に該当し、届け出義務のある事業所になります。

就業規則の効力の発生

就業規則は労働基準監督署に届け出なくても効力事態はあります。
届出が効力発生要件ではないからです(勿論、常時10名以上で届出なければ労基法違反にはなりますが)。
どちらかと言えば労働者に周知した時点で効力が発生するという説が有力です。
「時間外、休日労働に関する協定書」が労働基準監督署への届出が効力の発生要件である事との違いに注意が必要です。

就業規則の絶対的記載事項、相対的記載事項とは

絶対的記載事項

下記の記載がなければ就業規則自体の効力がありません

  • 1.始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては、就業時転換に関する事項
  • 2.賃金(臨時の賃金等を除く。以下この項において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切及び支払の時期並びに昇給に関する事項
  • 3.退職に関する事項(解雇の事由を含む)
相対的記載事項

会社のルールとして存在している場合は就業規則に記載しなければなりません。

【一例】

  • 1.退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
  • 2.臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
  • 3.労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
  • 4.安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
  • 5.職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
  • 6.災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
  • 7.表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
  • 8.以上のほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
任意的記載事項

任意的記載事項とは、特に労働基準法で定められていない事項で、法令や労働協約などに違反しない限り任意で書くことができます。
たとえば会社の経営方針を書いたり、就業規則の効力発生時期などを書いたりします。
また服務規律に関する事項は任意的記載事項に該当しますが、解雇トラブルなどが起きやすいため必ず記載するようにします。